大腿骨頭壊死とは
大腿骨頭壊死 ①外傷性、②塞栓性、③放射線照射後、④手術後、⑤特発性の5つに分類されます。①~④は症候性、⑤は明らかな原因がないもので特発性、と大きく分けられることもあります。原因はそれぞれ違いますが、症状はほぼ同じです。
壊死自体は加重がからなければ2~3年で修復されると言われていますが、しかし日常生活の中で常に股関節には荷重がかかるため、圧潰(壊死した部分が潰れる事)がおこります。
この圧潰の発生を防止することが治療の原則となるようです。初期の状態では症状が軽く、なかなか気が付かないケースがあり、圧潰をきたしてしまうこともあります。
近年はMRI検査の発達により早期に診断することが可能となったため、初期段階からの治療が可能となりました。
しかし、股関節の痛みが軽微で、膝などにも痛みが発生する場合があり、その際に痛みのある部分だけを検査していると肝心の股関節の所見をみのがしてしまうことがあります。専門医による的確な診断が初期発見には重要です。
大腿骨頭壊死の主な症状
股関節痛、特に階段を踏み外したときや、小さな段差を降りたときなどのわずかなストレスでも急性の疼痛が出現します。
そのほかには膝部痛、殿部痛を伴うとされています。
大腿骨頭壊死の主な原因
外傷性の大腿骨頸部骨折時の血流の途絶によるものや、脱臼後に生じるものもあります。また、アルコール多飲者による血流障害で生じることも知られています。
また塞栓性では潜水夫などに見られる潜函病、他にはGaucher病、鎌状赤血球症などが代表的であり、これらの病気によって血管内で狭窄が起こり血流を途絶して起こります。
そのほかには放射線治療後に起こるものや、手術後に起こるもの、特発性のものなど原因は様々です。
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