後縦靭帯骨化症とは
脊椎の脊柱管の前の壁、つまり椎体椎間板の後面を覆っている後縦靭帯が厚くなり、骨化して脊髄を圧迫し、いろいろな症状を引き起こす病気です。これにより脊椎管狭窄を生じ、頸・腰椎症、椎間板ヘルニアとともに頸髄・腰髄症の原因となっています。
その骨化の原因は不明ですが、局所因子として不安定性、外傷、椎間板変性、彎曲異常などによる後縦靭帯へのストレスと変性、肥厚が、全身因子としてはホルモン異常、糖代謝異常、カルシウム代謝異常が推定されます。
診断には骨化を確認する上でCT検査が最も有用で、骨化の有無だけでなく水平断面上の骨化形態など明らかになり、治療計画の助けとなります。脊髄症状があればMRI検査を施行し、脊髄とくも膜下腔形態より、圧迫状態を確認します。
MRI検査では骨化巣はT1強調像、T2強調像ともに低信号となり、病変の広がりを矢状断像で確認することができます。
後縦靭帯骨化症の主な症状
頚椎に発症した場合は頸肩部の凝った感じや不快感、上肢(腕)のしびれ感。胸椎や腰椎に発症した場合は下肢の不快感や脱力感が主な症状です。また症状が進行すると手指の知覚障害や運動障害。歩行障害や膀胱・直腸の障害も加わります。
後縦靭帯骨化症の主な原因
骨化の原因としては遺伝等色々考えられてはいますが、未だ不明です。比較的日本人を含めたアジア人に多いとされています。
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