慢性肝炎とは
慢性肝炎は数年間、ときには数十年間も続くことがあります。多くの場合軽症で、肝臓への重大な障害はありません。しかし、人によっては長期間にわたる炎症の持続が少しずつ肝臓を傷つけていき、ついには肝硬変(肝臓の重度の線維化)や肝不全、ときには肝臓癌になることがあります。
慢性肝炎があっても、多くの人では肝臓への障害がみられないまま何年もの歳月が経過します。人によっては徐々に病気が悪化します。C型肝炎の約20%は未治療の場合には数年が経過するうちに、肝硬変になります。現在、インターフェロンなど有効な薬剤が開発されており肝硬変や、肝臓癌の発症を未然に防ぐことができます。薬剤投与と、定期的なCTでの経過観察をお勧めします。
慢性肝炎の主な症状
慢性肝炎の患者の多くは、まったく症状がありません。症状がある場合には、食欲不振、易疲労などが多く、ときに微熱が出たり、上腹部に不快感がみられることがあります。慢性の肝臓病の症状として、静脈瘤、脾臓の腫大、皮膚のくも状血管、体液のうっ滞などが徐々に現れます。
慢性肝炎の主な原因
慢性肝炎の原因のほとんどは、B型・C型肝炎ウイルスの感染によるものです。C型肝炎ウイルスは、輸血をはじめ、血液を媒介とした接触で感染し、C型肝炎にかかった人の3分の2が慢性肝炎へと進みます。B型肝炎ウイルスは輸血や性行為、出産時の母子感染などで感染し、B型肝炎ウイルスのキャリア(ウィルス保持者)の一部の人が慢性肝炎に進みます。
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