甲状腺癌について | 診療所検検索くん

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甲状腺癌

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甲状腺癌とは

(1)乳頭癌、(2)濾胞癌、(3)髄様癌、(4)未分化癌、(5)悪性リンパ腫の5つの種類があります。

(1)乳頭癌

甲状腺癌の80~90%を占める、もっとも発生頻度の高い癌です。この癌は女性に多く、また若年者や幼児にも発生することがあります。好発年齢は20歳から60歳の間です。一般的に甲状腺内転移や頚部周辺のリンパ節転移を来すことがありますが、外科切除で取りきれることが多い腫瘍です。臨床的には低危険度癌と後危険度眼とに分けられます。中でも低危険度は乳頭癌の約90パーセントを占め、癌による死亡率も2パーセントと低くなっています。血行性転移は比較的、稀です。

(2)濾胞癌

甲状腺癌の10%弱を占めます。好発年齢や性差は乳頭癌とほぼ同じです。癌細胞が周囲に広範浸潤するタイプとそうでないタイプがみられます。また、肺などに血行性転移を来す例があります。血行性転移をしていれば甲状腺全摘をしてから、アイソトープ大量療法を行います。癌による死亡率も3パーセントと低くなっています。

(3)髄様癌

甲状腺癌の1~2%にみられます。遺伝的に発生する場合とそうでない場合があります。遺伝性では多く発生しやすい家系があり、脳下垂体腫瘍や膵臓腫瘍、副腎腫瘍等を合併することが多いですが、生命予後は概して良好です。また、遺伝とは全く関係なく散発的に発生することもあります。手術は甲状腺片葉切除ないし全摘術を行います。

(4)未分化癌

この癌は極めて悪性度が高く、腫瘍が急激に増大して全身転移も早期から来たし、ほとんど救命することが困難な癌です。この癌は高齢者に多くみられ、また乳頭癌から未分化癌へ変化する患者さんもわずかながらあると考えられています。しかし、発生頻度は非常に稀で、甲状腺癌全体の3パーセント程度です。

(5)悪性リンパ腫

高齢者に多く、僅かに女性に多い傾向があります。急激に増大する甲状腺腫を認めれば未分化癌か悪性リンパ腫を疑います。悪性リンパ腫では甲状腺がびまん性に腫大することが多いため、橋本病との鑑別も必要です。疑いがあれば直ちに甲状腺生検を行い、確定診断を得てから治療を開始します。放射線治療ないし化学療法に感受性が高く、治癒が期待できます。一方、広範に転移している症例では化学療法を中心に行いますが、生命予後は他の甲状腺癌に比べて不良となっています。

甲状腺癌の主な症状

甲状腺癌は初期にはほとんど症状がありません。 癌が進行してくると声帯の運動を司る反回神経を障害しやすく声がかれる嗄声(させい)が起こったり、気管や食道にがんが進行すると呼吸困難や血痰、嚥下障害などの症状が出ることがあります。喉にかたいシコリがでたり、リンパ節が腫れることもあります。悪性度の高い未分化がんの場合には、炎症症状や発熱、疲労感、体重減少など全身症状を伴うことがあります。

甲状腺癌の主な原因

甲状腺癌はあらゆる年代層に発生し、特に頚部にに放射線治療を受けたことのある人に発生する恐れがあります。 放射線治療は1950年代に多く行われ、肥大した胸腺、アデノイドや扁桃腺、皮膚疾患の治療に用いられました。放射線治療を受けている子供には甲状腺癌の発生する率が高くなっています。その他の危険因子としては、家系に甲状腺癌を持っている人、慢性甲状腺腫の人などがあります。全体として発生率は1,000人に1人です。

初診に適した診療科

内分泌内科

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