慢性中耳炎とは
鼓膜に孔があいて、いつも耳だれが出ているような炎症が続いた状態を慢性中耳炎といいます。 耳だれは治療すればいったんは治りますが、かぜ、飲酒、過労などですぐに再発するようになります。鼓膜に孔があいているので、水泳や洗髪などで外耳道から水が流れ込むと再発しやすくなります。このように再発をくり返していると、耳小骨の形が変わって、ほかの部分に癒着して固まるために、音が伝わりにくくなります。
この状態を鼓室硬化症といいますが、こうなると中等度難聴となり、日常会話に非常に不便を感じます。また、慢性化膿性中耳炎の中でも真珠腫を作るものは、破れた鼓膜の孔から皮膚が入り込み、それがはがれて玉のように固まったものです。
これは次第に大きくなって、周囲の骨を壊していきます。耳の周囲には重要な神経・血管があり、脳にも近いので、ほうっておくと、めまい、顔面神経のまひ、髄膜炎、脳の膿瘍などを起こし、生命にかかわるようになります。真珠腫をつくった中耳炎は薬では治りません。手術を必要とします。
慢性中耳炎の主な症状
急性中耳炎に続く症状。(耳だれ、耳閉感、めまい、聞こえがわるい、顔面神経麻痺。)
慢性中耳炎の主な原因
急性中耳炎の治療が遅れたり、炎症の程度が強いとき、3ヶ月を越えても治癒しない場合を慢性中耳炎といいます。さらに慢性中耳炎には慢性滲出性中耳炎と化膿性中耳炎真珠腫性中耳炎とに分かれます。
中耳の炎症が強く、炎症が頭蓋内に波及すると髄膜炎を生じることがあります。
初診に適した診療科
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