低髄圧症候群とは
脳脊髄液 (※参考:脳脊髄液) が減少することにより慢性的な頭痛、頚部痛、めまい、嘔気、視力障害、倦怠、集中力・思考力・記憶力低下など様々な症状が出現します。
これまでも突発性低髄液圧症候群はまれな慢性起立性頭痛の原因として古くから知られていましたが、髄液圧が低いことが診断の決め手となっていました。 しかし、一部で慢性化をすると髄液圧は必ずしも低くない場合があることが分かり最近ではMRIでの特徴的な画像所見(下垂体の腫大、髄膜肥厚、小脳扁桃の下垂)が注目されています。
原因の多くは交通事故による鞭打ち症やスポーツ外傷など比較的軽微な外傷だが、原因不明な場合も少なくありません。治療は最近では自分の血液をくも膜下腔に注射して、赤血球で空いた穴をふさぐ(自己血パッチ)の有用性が言われています。
低髄圧症候群の主な症状
- 起立時の頭痛 (頭痛部位は前頭部・後頭部に多く、頭全体や眼窩後部の鈍痛、拍動痛のこともあり、同時に悪心・嘔吐を伴うこともある)
- 霧視(霧がかかったようにぼんやり見える)
- 視野障害、複視(物が1つにまとまらず2つに見える)、羞明(まぶしい)、眩暈
- 難聴、耳鳴、聴覚過敏
- 意識障害、悪心嘔吐、乳汁分泌など
低髄圧症候群の主な原因
以下に挙げる様々な原因による脳脊髄の全体量の低下によって生じます。
- 脈絡叢やくも膜絨毛による髄液産生低下
- 硬膜裂孔からの髄液漏出
- 腰椎穿刺による穿刺部位からの髄液漏出
- 外傷(頭部外傷、脊椎外傷)
- 手術(開頭術、脊髄手術、腹腔シャント術、肺切除後)による髄液漏出
- 特発性髄液漏出
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